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2018/06/20 00:00

和名:紫水晶
色:紫
モース硬度:7
主な産地:ブラジル・ウルグアイ・マダガスカルなど

鉱物グループ:石英(クォーツ)

 
 
 
アメジストエレスチャル / アメジストスタラクタイト

アメジストの意味や言い伝え


アメジストの語源はギリシャ神話に出てくる少女です。酔った酒の神バッカスがたわむれで、たまたま通りかかった月の女神の女官であるアメジストを、ピューマに襲わせました。しかしアメジストが襲われる瞬間、哀れに思った月の女神がアメジストを透明の水晶に変えたのです。酔いから冷め反省したバッカスがその水晶にワインを注ぐと、みるみるブドウ色にそまりアメジストができた、と言われています。

そのためアメジストには古くから「酒に酔わない」とされ、「人生の悪酔いを防ぐ」お守りとして使われてきました。また紫色は宗教的に高貴な色を表すとされてきたため、キリスト教徒は「司教の石」として、古代中国では精神安定の薬エジプトでは魔除けとして用いられてきました。

アメジストの特徴


アメジストは水晶が成長過程で放射線を浴びることによって紫に変色したものです。水晶と同じく世界各地で産出され、日本でも宮城県や鳥取県で産出されています。淡いライラック色や濃紫色まで色幅がありますが、色ムラが出やすく熱や直射日光によって退色しやすいという特徴があります。
水晶は透明なものをクォーツ、黄色をシトリン、茶色はスモーキークォーツなど、色や性質によって呼び分けています。紫水晶であるアメジストは加熱すると色が変化する性質があり、シトリンとして出回っている石のほとんどはアメジストを加熱したものだと言われています。また、緑色透明の「グリーンアメジスト」もアメジストやその他の水晶を加熱または放射線処理して変色させたものです。

アメジストのアクセサリー


比較的安価に、美しいものを手に入れやすいアメジスト。クォーツらしい鉛筆型の結晶を活かした石や原石なども出回っています。
ひとつの結晶の中で透明から紫色までの変化が楽しめる「バイカラーアメジスト」や、シトリンの黄色とアメジストの紫色が混ざり合う「アメトリン」など、性質上の特徴でもある色ムラをアクセサリーとして楽しめるのも特徴です。
ただ退色しやすいため、直射日光のあたる窓際には置かないように注意しましょう。硬度としても比較的高く、直射日光以外には特に注意して取り扱う必要はありません。
強い存在感や色気のある石なので、デザインや合わせ方によってはとても印象的なアクセントになる石です。