blog

2018/06/20 00:00

和名:瑪瑙(めのう)
色:白、黒、赤、黄、青など様々
モース硬度:7
主な産地:世界各地

鉱物グループ:玉髄(カルセドニー)

 
 
 

アゲートの語源と用途


アゲートが産出した川の名前である、ギリシャ語の「achates」が由来です。
和名の「瑪瑙(メノウ)」は、石の外観が馬の脳に似ているため、名付けられました。原石のもこもことした状態がそう見えるのでしょう。

アゲートは硬度が高く加工しやすいため、世界各地で古くから各種の彫刻材料や日用品に使用されています。多孔質のため人工的に染色しやすく、カラフルに色付けされ出回っています。
ジュエリーや数珠としても使用され、カメオなどによく使われてきました。


石英グループについて


アゲートが分類される「石英」という鉱物のグループには、結晶の状態によって様々な色形、名前のものがあります。同じ「石英」でも結晶が大きく育ったものを「水晶」小さな結晶が集まっているものを「カルセドニー(玉髄)」と言います。
アゲートは目に見えない小さな結晶が集まってひとつの石になっているので、カルセドニーの一種です。また、カルセドニーの中でも半透明で縞模様がきれいなものを「アゲート」不透明なものを「ジャスパー」半透明でほとんど模様がないものを「カルセドニー」と呼んでいます。


アゲートの種類


アゲートには、結晶の成長の仕方や不純物の入り方などにより、様々な表情と名前が付けられています。

バンデットアゲート(シマメノウ)

アゲートと聞いてまず思い浮かべられるのが、白や黒、黄色・赤など…様々な色の縞模様ではないでしょうか。縞模様のものは、産地や色に関係なく「バンデットアゲート」と呼ばれます。白い縞の入ったオニキスや、赤と白の縞模様のサードオニキスもこの仲間です。また、産地の名前を取って「ボツワナアゲート」「チベットアゲート」などと呼ばれることもあります。
アゲート自体は世界各地で取れる鉱物ですが、産地によって色や模様の入り方も違ってくるのが、面白い点ですよね。

デンドリティックアゲート(デンドライトアゲート)
アゲートの中に二酸化マンガンや酸化鉄が入り込み、樹木状の黒い内包物を作りだしているものを、デントリティックアゲートと呼びます。透明または半透明の白や黄色の地に、シダのように枝を伸ばす様子は、窓の外の景色や風景画を見ているようで、とてもきれいです。
風景のように見えるものは「ランドスケープアゲート」とも呼ばれます。

モスアゲート
石の中に本物の苔が入り込んでいるように見えるものは、その名の通り「モスアゲート」と呼ばれています。中に入り込んでいるのは当然苔ではなく、「緑泥石」という鉱物です。

ブルーレースアゲート
淡いブルーの中に白く繊細なレース模様が浮かぶのが「ブルーレースアゲート」です。同じ色味でも、レースのないものは「ブルーカルセドニー」に分類されます。

ファイアーアゲート
ファイアーアゲートは他のアゲートとは少し様子が違い、ブラウンの石の中に虹色の光が浮かびます。虹色のもこもことした結晶も特徴的です。

ドゥルージーアゲート
アゲートを構成する「石英」の小さな結晶。それが、母岩の表面を覆うように集まっている部分を「ドゥルージー」と呼びます。まるで砂糖菓子のような質感できらきらと光り、結晶が育っていく過程を想像させてくれる、個性的な天然石です。


アゲートのアクセサリーについて

アゲートは個性豊かな様々な表情を持ち、地球が生み出す天然石の神秘を感じさせてくれる鉱物です。色や形も美しいものが多く、アクセサリーとしても個性的なワンポイントになります。
同じように仕入れてもどれひとつとして同じ表情がないのが、アゲートの特徴でもあり、中々同じような石は見つけられません。
天然石との出会いは一期一会、ということを強く感じさせてくれる石でもあります。気に入ったものがあった場合は、早めに手に入れておくことをおすすめします。