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2018/06/20 00:00

和名:パウア貝
色:黒地に虹色
モース硬度:3.5
主な産地:ニュージーランド

鉱物グループ:シェル

 

アバロンシェルの特徴


アバロンシェルは世界各地で採れるアワビ貝の一種で、「パウア貝」とも呼ばれます。日本ではその見た目の通り、「孔雀貝」と呼ばれることも。
採取された段階では白い貝殻ですが、時間をかけて丁寧に磨きをかけることで、虹色の輝きが浮かび上がります。独特の色合いから「海のオパール」とも呼ばれ、ブラックオパールやラブラドライトのような神秘的な美しさが魅力です。


アバロンシェルの言い伝え


ニュージーランドで採れるアバロンシェルは特に美しく、マオリ族では古くから大切にされてきました。貝自体は食用として、貝殻はアクセサリーや神の像の目などに使われたと言われています。
パワーストーンの世界では天然石を浄化する際の入れ物としても使われています。これはネイティブアメリカンがセージを燻して浄化のまじないをしたことから来ています。


アバロンシェルができる過程


アバロンシェルは、貝の内側に真珠層が重なることにより美しい虹色の表情を作りだします。貝殻が殻を作るために分泌する炭酸カルシウムが何層にも重なって、光沢のある真珠層を作りだします。その際、接着剤となっているたんぱく質に色素が含まれていることがあり、それが真珠層の色になります。
真珠をつくるあこや貝などの内側が真珠のように美しいパール質になっているのと同じです。


アバロンシェルの取り扱いについて


虹色の色合いが美しいアバロンシェルですが、宝飾用よりも天然石の浄化グッズとして出回っているものが多いのではないでしょうか。確かに磨かれた貝そのままでも、インテリアや置物として素敵です。
宝飾用にカットされたものは、まさに孔雀の羽のような、目玉のようにも見える縞模様が美しいです。小さい頃、探検した砂浜できれいな貝殻を拾い集めた時のような、そんな懐かしさを感じさせてくれます。独特の色味と模様は、アクセサリーとして身に着けると、どこか神秘的でミステリアスな印象をプラスします。

宝飾品としての取り扱いは真珠と同じで傷つきやすく酸や汗に弱いため、若干の注意が必要です。モース硬度が3.5と低いため、金属や他の宝石にぶつかると傷がつく可能性があります。また、光沢を保つためには、汗・酸が付いた時には水で洗い流し、温泉に入る際などには外してください
ただアバロンシェル自体は真珠に比べ安価ではありますし、アクセサリーとして丁寧に扱っていれば問題がない程度です。